豪雨による冠水にご注意ください!
皆様こんばんは、テクニシャンの青柳です。
先日の豪雨は大丈夫でしたか?
ニュースでは千葉県の南部に甚大な被害が出ているようで
被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
台風であったり今回のような豪雨災害では車も水没被害に
あってしまう事が多々あります。
夜間は冠水路の発見が遅れそのまま水に突入して
しまう事もありますので十二分にご注意ください。
では実際に車が水没してしまうとどのような不具合に繋がるか
ですが、一番重症だと思われるものがウォーターハンマーと
言われる現象によりエンジンが破壊されてしまう事では
ないでしょうか?
自動車に限らずピストンの上下運動で動力を発生させるレシプロエンジンは
シリンダー内部のピストンで空気と燃料の混合気を圧縮させ爆発させていますが
空気の取り込み口より水が侵入してしまうと圧縮しきれずに
シリンダーの割れやピストンの割れ、またはコンロッドの折損となってしまいます。
※指で示している部分がコンロッドです。
これがウォーターハンマーによるエンジン破壊です。
こうなるとエンジン修理では修復する事は事実上困難になり経験上
エンジン交換となってしまう場合が多い重症トラブルとなります。
これ以外にも冠水路走行後の数か月後に電装品トラブルが多発する事もございます。
これらは電装品に使用されている電気配線が水を吸い上げてしまう
毛細管現象によるものと推測されます。
これも診断には時間がかかる事と、様々な部位の配線に水が廻ってしまいます
ので修理と故障のイタチゴッコになってしまう事があります。
この不具合も場合によっては乗り換えが必要になってしまいます。
SUVで車高が高い車でもバンパーが押し上げた水が吸気口の高さまで押し上げ
られてしまう事も有るので冠水路を走行しなければいけない時には十分にご注意ください。
少々見ずらいですが実際に冠水路を走行した時のドラレコ映像の切り抜きです。
おそらく40cmくらいの水深はあったものと思われますが押し上げられた水が
ボンネット付近まで達しています。
前方の車両は途中で動けなくなっておりました・・・
台風シーズンはまだまだ続きますのでご注意くださいませ。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。